30年後の世界? 後編

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berlin

こんばんは。

今日もジムでミットやってガチスパー5ラウンドこなして
やり切った感に浸ってます 笑

さて、

30の世界」の編になります。

前編では

アメリカは本当はQEを終了する必要はないこと、

やめる必要がないのにやめるのは、

アメリカの力が「弱まっている」かもしくは「

そう見せようとしている」から、

というお話をしました。

今回はその続きをいっときましょう。

で、このあたりの話を理解するためにはある程度の
「前提知識」が必要になってきますので、

そこら辺をまずおさらいしておきます。

メルマガという性質上当然ですがすべてをカバーすることは
不可能ですので、

足りない部分は各自補っていただければ。

1944にアメリカとイギリスの仲良しコンビが中心となって、

ドルを基軸通貨(金本位制)とすること、

IMFと世銀を中心とした国際金融経済システムを稼働し、
の世界の安定化を図るための制度が発足しました。

これを「ブレトンウッズ体制」と呼びます。

このブレトンウッズ体制からアメリカの覇権及び
「グローバリズム」というものがスタートするわけですね。

ちなみにグローバリズムって経済が発展すると共に自然発生したも
なんじゃないの?と思うかもしれませんが、

違います。

グローバリズムなるものの仕組みを細かくみていくと、
自然発生することは構造上「あり得ない」ことがよくわかります。

グローバル化とは

「どこかの誰かが」

「明確な意図を持って」

仕掛けたものなのです。

そして今の日本におけるグローバル化、資本主義、自由競争主義にしても、

それを「どこかの誰かが」日本に持ち込んだからこそ
今僕らはそういうフレームの中にいるわけです。

さて、ブレトンウッズ体制が発足し
第二次世界大戦が終わった直

アメリカと旧ソ連の間で冷戦が勃発します。

冷戦はよくアメリカの「資本主義、自由主義」VS旧ソ連の「共産主義」
という二項対立で描かれますが、

以前も書いたようにアメリカの資本主義や自由主義にしても、

旧ソ連の共産主義にしても、

どちらもキリスト教から派生した異端宗教という視点で見ると、
冷戦=「宗教思想の対立」とも解釈できるかなーと思います。

で、最終的に1989に冷戦が終わりソ連が崩壊しました。

冷戦に勝ち覇権国の座を射止めたアメリカはここからいよいよ
本格的にグローバリズムの促進と影響圏の拡大を行っていくわけです。

個人的な感覚だと、

「フロンティア精神に基づくアメリカ型一神教の流布」という言い方がしっくり
かなーとか思ってるんですけど。

つまり、明確に他国を牛耳る意思を持っていたというよりも、
ある種「理想主義」が当初はベースにあったんではないかと思います。

さて、まずアメリカは

世界各地の紛争に「人道主義」という大義で軍事介入し始めます。


「世界の秩序が乱れる時、そこにアメリカ在り」

という「フレーム」を意図的に作ったわけですね。

アメリカはよく「世界の警察官」みたく言われますが、
それはこういう所から来てたりします。

次にWTO(世界貿易機関)を設立し、
各国の貿易摩擦を減らしつつ自由主義経済システムを構築したり、

IMFや世銀が通貨危機を機に新興国に対して

緊縮財政、保守産業の規制緩和、
投資自由化、国有企業の民営化などいわゆる自由主義と民主化を推進し、

グローバリズムというアメリカ型のフレームを拡大していったのです。

改めてここまでの流れを見ると、
資本主義や自由主義というものは日本の伝統的な風土や土壌から
生まれたもの”ではない”
ことがわかるかと思います。

にも関わらず、

このままではグローバル化であなたは価値のない人間になります!
心配でしょ?怖いでしょ?勝ち組に入らないとヤバいっしょ?」

などと軽々しく利いたような口をきく人がたくさんいるわけですが

こういう人はそもそもグローバリズムというものも、
本来の日本の伝統的な風土というものも何もわかっていないわけです。

本当は真逆なのです。

グローバル化するからこそその反対側で「個人の価値」が増すのです。

故に「個人の時代」と言われるのです。

そして日本にいるからこそ、
日本人だからこそできる事があるのです。

その可能性をむやみに潰そうとする輩の言うことを聞く必要はありません。

話を戻します。

順調に覇権を拡大していたように思われたアメリカに
2つの事件が発生します。

1つ目が2003からのイラク戦争泥沼化。

2つ目が2007~2008にかけて起きたリーマン・ショックです。

この2つの事件によって
アメリカのフレームが弱体化し、

各国でアメリカに依存しなくても各自生き残れる環境を準備する
「多極化」の流れがより顕著になっていきます。

さらにアメリカのNIC(国家情報会議)というシンクタンクが出す
レポート内においても、

アメリカの影響力が低下するだろうと「自分たちで」言っているのです。

ここから少なくとも言えることは、

アメリカ自体が本当に弱体化してるのか、
弱体化しているように見せかけているのかは置いとくとして、

アメリカ自身は世界に対する関与、影響力を「下げる方向」
に向かって舵を切っている可能性が高いということです。

そしてその影響はすでに出てて、

例えば中東での「イラクとシリアのイスラム国」の台頭、

イランの台頭、

ロシアとウクライナの戦争、

ロシアのクリミア併合、

中国の拡張政策強化、

などなどこれらはアメリカのパワーの低下によって生じている
と言っていいんではないかと思います。

そして10月のQE3終了に関しても、
この文脈である程度は説明できると個人的に思っています。

QEで刷られたドルがアメリカ以外の市場、

例えば欧州や韓国、新興国などに流れ込み、
株価を押し上げたりバブルを発生させたり、

穀物市場に流れ込んで価格が急騰したり、

その影響でアラブの春が起きたりと、

QEを継続することでアメリカ政府が意図しなくても結局
世界に対して大きなインパクトを与えてしまう
わけですね。

だからアメリカは10月で”あえて”QEを終了させるんではないかなと。

ちなみにここまで読んで、

「なんか色々と大変そうだけどまあ自分には関係ないかな」

と、もし思ったとしたら、

もうちょっと危機意識持ったほうがいいかもしれません。

アメリカの影響力が低下することは即ち僕らの
生活に直接関わってくる問題だからです。

ではお聞きしますが、

日本って平和ですよね?

ここ数十外から敵に攻め込まれて戦争になったことなんてないですよね?

それはなぜですか?

色々な理由があるとは思いますが、
一つ重要な事実として日本はアメリカの「核の傘」の中にいるということです。

アメリカがバックにいるお陰で日本の平和が担保されてきた
側面もやはり少なからずあるわけです。

しかしそのアメリカが自分達が推し進めてきたグローバリズム
の「反動」によって逆に自国内を優先する「ローカル路線」へ進路変更しようとしている今、

日本の防衛や国際秩序を一体だれが守るのでしょうか?

国家内における犯罪は「警察」が取り締まりますが、

国家VS国家における戦争や侵略を取り締まる
「世界警察」や「世界政府」は実は存在しないのです。

まあその役割を担っていたのが一応アメリカだったのですが、

「イスラム国」に対して陸軍を送り込まず限定的な空爆のみで
対応してるところを見ると、

アメリカ自身がその役割をすでに「放棄」したととれますね。
(もしくは放棄したように見せているか)

どちらにせよ、

僕らが住む日本、そして世界という場を「支配しているルール」が今
書き換わろうとしているのです。

もう少し具体的に言うと、

「外向きへの動き」と「内向きへの動き」両方がさらに強化
されていくだろうということですね。

となった時に、

ただ安心感がほしいがために誰かの何かにぶら下がったり、

何となく周りに流されて生きてみたり、

人から許可をもらわないと何もできないとか、

やれと言われないと動けないとか、

自分で考える前にとりあえず答えを聞いちゃうとか、

果たしてそういう態度のままで自分が望む理想の未来を
手にすることが可能かと言えば、

限りなく難しいと言わざるを得えないと思います。

逆に、

「1から10まで指示されないと何していいかわかりません」
と真顔で言っちゃう痛々しい人を見ると、

「あー日本って”まだ”平和なんだなー」と実感できるわけで、

それはそれで良いことなんですけどね(笑

ちょっとネガティブな話をしちゃいましたが、
僕が本来したかったのはそういう話ではなくてですね、

本当に言いたかったのは、

「自らの頭で考え行動する」ことができる人にとっては

「これからめっちゃチャンスですよ」ということなんです。

例えばおカネをたくさん稼ぐとか、

信頼し合える仲間を作るとか、

社会の中における自分の役割を見つけるとか、

人から感謝されるとか、

やりたいことを好きなようにやるとか、

そういうことがより「容易に」実現できるようになるのが
これからの時代なのです。

なぜなら先ほども言ったように、
グローバル化、すなわち「外向きへの動き」が進む反面、

その反動として「内側への動き」も強化されていくからです。

こういう話をすると毎度のように

「そうはいっても自分なんてなんの価値もない人間ですから。あはは。」

みたいに自分で自分を卑下される方がいるのですが、

これまでと同じ言葉を発し、

同じ環境に身を置き、

同じ人と接し続け、

昨日と同じ自分で居続けるのか、

逆に何かしら行動を変え、

発する言葉を変え、

環境を変え、

接する人を変えることで自分の新たな一面を開くのか、

それは自分自身がどちらを選ぶかという問題であって、
どちらを選ぼうがそれは自由なんです。

以前人生というのは「選択の連続」であるということを書いた気がしますが、

今、この瞬間何を選択したかによって次の未来が決まるわけで、

何を選択するかは自分で決めることができるわけです。

つまり「自分は何の価値もない人間だ」という表明は、

突き詰めれば「自分を価値のない状態に置き続ける選択を取り続けている」
と言い換えることができますよね。

「価値のない人間で居続ける」ことを選択するのも、
「価値のある人間」になることを選択するのも、

それは自分で決めることだ、と言えます。

とすれば、

人は選択する対象を変える”だけ”で、
今の自分も、また未来をも「変える」ことができるということです。

ということは、
自分の可能性の限界は自分の裁量で決まると言えるわけです。

特に今の日本という環境下においては。

つまり

結局重要になってくるのは、

「あなたはどうしたいのですか?」

「どうなりたいのですか?」

「何をしたいのですか?」

ということだけです。

話を戻します。

今の国際情勢を含む時代を見た時に、
日本を含めた「環境」そのものがものすごいスピードで
変わっていくでしょう。

そうなった時に、その変化に対応できずに「どうすればいいんだろう?」と
困り果ててしまう人がたくさん出てくるでしょう。

サラリーマンでも、
自営業でも、
経営者でも、
主婦でも、
学生でも、
トレーダーでも、

誰人も時代の変化という影響を避けることは出来ませんからね。

それに多くの人は基本的に自分の周囲数メートルくらいしか
見てませんし、見えていません。

かくいう僕も見えている範囲はまだまだ狭いと思ってます。

そんな状況にあって、

時代の流れを掴み、
半歩先を捉えることができるだけでどれだけ強いか。

というか最強でしょう。

その困っている人に対して

「新たな視点」

「新たな選択肢」

を提供できるとしたらどうでしょうか?

正直言ってチャンスはそこら中に落ちてますよ。

これから困る人がどんどん増えていく、
つまり目の前に「明確な需要」が莫大に存在するにも関わらず、

新たな視点、新たな生き方、新たな選択肢を提案出来る人が圧倒的に少ないわけで、

もし仮にあなたがそのポジションを取ることが出来れば、

需要と供給の原則から考えても強烈なインフレギャップ(需要>供給の状態)
が発生することは容易にわかるわけです。

埋めきれないギャップがそこら中にわんさか溢れ出すわけですよ。

そう考えると、

それなりのおカネを稼ぐなんて別に誰でも出来るわけですし、

「いてもらわないと困る人間」になることも特段難しいことではないことが
わかっていただけるんではないかと思います。

前も少し言ったかもしれませんが、
今、この時に日本に住んでいるという”だけ”で、

それはもう莫大なチャンスをすでに「手にした」のと同じです。

今何が不足しているのか?ではなく、

「すでに何を手にしたのか?」にフォーカスすればより明確に
見えてくると思いますよ。

それを少しでも実感してほしいですし、
実感してもらうために僕もこうやってメールを送ってます。

というのも

僕もここ1,2でこういう衝撃的な事実に色々な人のおかげで気づかせてもらって、

「うわーこれはすげーわ」と思った口ですので 笑

やっぱりそれって誰かに伝えたくなるじゃないですか。

僕は今こうやって日本に住めていることに対して、
本当にありがたいことだなーと思っています。

この日本を築き上げてきた先代の人達との時空を超えた関係性に、

また自分の親やじいちゃんばあちゃんに感謝ですね。

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